地震の日の覚え書き(面白く書く余裕なしです)

大きな鏡がバターンと倒れてガラス棚を直撃。
「とにかく靴はいたほうがいいですよ!」
と試着室のカーテンごと抱きかかえてたお客様に声かけた。
「あ、まずコレ脱がなきゃ!」
「それよりか靴はかないと…。」

「いや、こんな松の廊下状態じゃ逃げらんないしね。」
と先輩店員さんが言う。
そりゃそうだ。
裾上げを見てたとこだったんだ。

すんごい揺れの間、はっきりと覚えてないけど、お客様、お着替え終了。
靴もはいた。

しばらくしてから外に避難。
ねらわれた学園みたいな曇り空をバックに、ガラス張りのショッピングセンターがゆらゆら揺れてる。

とうとう、この日が来てしまったんだ。
あぁ、死ぬかもしれない。
津波にのみ込まれるかもしれない。
都心と断絶されて沈んでいくかもしれない。

1時間以上寒い外で待機して、荷物を取りに一度ショッピングセンター内に戻ったけど、危ないから追い立てられるように外に出された。
ショッピングセンター内は、いろんなものが倒れ、散乱して、あちこちに水たまりがあった。

そして解散。

「もし、家まで帰れないようだったら、ウチに来てくださいね。」
と先輩店員さんに家の所在を教える。
とにかく家に帰らなきゃ。

いつものほほんと自転車をこいでる道が、なんじゃこりゃあ!ってほどボコボコ。
亀裂が入り、変な色した水たまりができ、変な湧水があり…。
ハリウッドのパニック映画みたい。
この道は、ちゃんと自分んちまで続いているんだろうか?

マンションの敷地内に入ったら、思い過ごしなんだけど、人の気配を感じない。
恐る恐る玄関を開けると、花瓶と額縁の絵が落ちてた。
家の中は、電気が落ちて割れてたけど、他は大丈夫。
もちろん、いろんなものが落ちてはいたけど、家具が倒れたりはしてなかった。
地震対策の突っ張り棒みたいのが役にたったのかな?
台所の棚もリフォームしたときに、地震時にストッパーがかかるようなのにしたんだった。

とりあえず、落ちてた花瓶と花を拾い上げて、濡れた床を拭いた。
花を生け直そうとしたら水が出ない。

しばらく座って茫然。

そして、避難用リュックを二人分出し、一番暖かそうなお姉ちゃんのサッカー観戦用のコートを出しておく。
いつものお買い物バッグに思いつく限りのものを詰め込む。
お、重すぎ…。
荷物見直し。

ああ、テレビを付けるのも忘れてた。

震源地は東北で、ここは震度5強なんだって。
確か、今までの人生で一度だけ震度5を経験したことがあったはずだけど、こんなにひどくなかったような気がする。

家族には誰にも電話は繋がらない。

ふう…。
食欲ないけど食べとかないと。
(何食べたか覚えてない。)

mixiとTwitterを見ながら、友達と近況報告をしあって少し気分が和らぐ。
何人かの友達からメールがくる。

お姉ちゃんから電話があり、ママやもうひとりのお姉ちゃんの無事を聞く。

歩いて帰るくらいの勢いの姉に、
「こっちは断水してるし、また地震があったら絶対こっちのほうが危ないから、帰って来ないほうがいいよ。」
と言う。
会社に泊まれるなら泊まったほうがいいし、歩いて帰るのはシンドイし危険よぉ。

はぁ、しかし、この余震の中、ひとりかぁ。
心細いもんだなぁ。
生きるか死ぬかの人がたくさんいる中、全然ラッキーなワタクシだけど、それでも不安なもんだよなぁ。

いつでも逃げられるようにと洋服着たままだったけど、くたびれてきたから寝間着に着替えて、お布団敷いて横になる。

この後は、うとうとしては揺れて、
うとうとしては緊急地震警報がなって、テーブルの下に入って、
うとうとしてはまた揺れて…。
何故かニット帽被ったりして…。

それを何回繰り返したかわからない。

トイレは帰ってきてから2回行って、お風呂の水を流した。
水はお風呂の残り湯と、非常用に入れて置いたのがある。
飲み水は避難リュックに少しある。
アクエリアスとジュースと、オマケにつられて買ったペプシもある。

大丈夫かな。

まぁ、この時点では断水が何日も続くとは思っていなかったのであるが…。

なぜだろ。
朝になって、日が昇れば一安心って、何の根拠もなく思ってたわ。

朝、簡易トイレを配るとマンションの放送があった。
ご近所さんと笑顔でご挨拶をして、水を貰える場所も教えてもらった。

台所のストッパーのかかったら棚を開けたらタッパが降ってきた。
ひえ〜、危ない。
何か水入れるものはぁ…。

麦茶の瓶を3本持って列に並ぶ。
皆さんはおっきなタンクを持ってきてるなぁ。
う〜ん、3本で約3リットル。
少ないかな?
でも、まぁ、いまんとこ一人だし、トイレ用は風呂の残り湯がまだあるし、大丈夫よね。

お姉ちゃんから電話があり、昨晩、東西線が動いたので行徳にある会社の人んちに泊まったそうだ。
(メールも来てたけど朝方受信した)
これからうちに戻ってくるとのこと。

なぜか、ワタクシ、部屋の掃除を始める。

意外と早くお姉ちゃん帰宅。
行徳の人から自転車借りて帰ってきたらしい。
行徳のほうは水もガスも電気も大丈夫で、被害もあまりなく平和な感じだったらしい。
道もきれいだったのに、ウチに近づいてきたらいきなりボコボコになってたんだって。

あぁ、そうよね、埋立地。

「会社は全然平気だったから、会社にいれば安心かなぁと思ったんだけど、なんか、こんなことになってきちゃったら、やっぱり、ひろちゃんと一緒にいたいと思ったのよねー!」

あぁ、おねぇ〜たまぁ〜!
ひろちゃん、ひとりで不安だったのよぉ〜!
余震が何度もあって怖かったよね!

「そうらしいね、私、爆睡してて気づかなかった。」
さすが、私の友達から最強と呼ばれているお姉ちゃんだわ。

私は寝不足で頭が痛いから寝るわ。
おやすみなさい。

「ひろちゃ〜ん、お腹すいた。」
あ、そうよね、ハイハイ。
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by jarakoroko | 2011-03-16 10:57 | 日々のこと